こんにちは。ろぺ @rope624 です。
ブログやメールをスマホで打っていると、しょっちゅう文字を打ち間違えてしまうことがあるのですが、
たまに「摂食障害」を「接触障害」と変換してしまって、笑われたりツッコまれたりすることがあります(これ結構他の人もやってる気がw)
でも、ふと考えてみたら、摂食障害って「接触障害」でもあるんじゃないかなと思ったんです。
どういうことかと言うと「人と接触することが苦手な人たち」でもあるんじゃないかと。人間関係をつくるのが苦手な人たちなんじゃないかなと。
今日は、摂食障害とパーソナリティの問題や、その関係性について考えてみました。

この記事も絶対とか正解ではなく、私個人の経験と知識からの一つの見解としてお読みください。
摂食障害はパーソナリティの病
摂食障害は境界性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害との合併、あるいはそれらパーソナリティ障害の部分症状として顕在化しているケースも多い。
こちらはWikipedia様からの引用なのですが、記述のように多くの摂食障害の方は、境界性パーソナリティ障害と自己愛性パーソナリティ障害との合併症、
または、不特定多数のパーソナリティ障害との合併症であるという考え方があります。
つまり摂食障害の方は、何らかのパーソナリティ障害を併せ持っている場合が多いということです。
パーソナリティ障害が、性格や人格の問題だとするならば、そこから派生していった先や延長線上に、摂食障害というものが存在しているのではないかと思ったのです。
ただ単に、ダイエットで痩せたから、食事がうまく摂れなくなったから、摂食障害になったのではなく、
そもそも摂食障害になるような人格や性格や行動や考え方、つまりパーソナリティをもともと持っていたということです。
そう考えると摂食障害はパーソナリティ(人格)の問題がベースにあるということになります。
ダイエットは原因ではなく単なるきっかけに過ぎず、本当の問題は心の問題やパーソナリティの問題だということです。
痩せへの囚われも食行動の異常も、その症状のひとつと考えていいかもしれません。
パーソナリティ障害とは?
ではそのパーソナリティ障害とはどういったものでしょうか?
それは簡単に言えば「性格や行動が著しく偏った状態」と言えると思います。
性格の著しい偏りのために、自分自身が苦しいだけでなく周囲の人たちにまで影響が及んだり、日常生活にも支障が出るほどの状態です。
多少の性格の偏りは、人間なら誰しもあるものです。
何かが得意であったり不得意であったり、好き嫌いがあったり、それは誰にもあることですし、それがいわゆる「個性」になるのだと思います。
ですがその性格の偏りが生きづらさや苦しさになっていて、しかも生活する上でさまざまな支障が出ている場合は問題です。
それがパーソナリティ障害というものになるのではないかと思います。
パーソナリティ障害の分類
パーソナリティ障害は、大きく3つのグループと10のタイプに分けられます。
出典:日本精神神経学会
A群は、風変わりで孤立的で、信頼関係や親密な関わりを持ちにくいグループです。妄想性、スキゾイド性、統合失調性の三つのタイプがあります。
B群は、感情の起伏が激しく、演技的で情緒的なのが特徴で、他人を巻き込んだり振り回されやすいタイプです。ドラマチック・タイプとも呼ばれます。
境界性、自己愛性、反社会性、演技性の四つのタイプがあります。
C群は、不安や恐怖心が強く、周りの評価が気になりそれがストレスや生きづらさになっているグループです。一見すると、パーソナリティ障害とは思えない常識的なタイプのようです。
依存性、強迫性、回避性の三つのタイプがあります。
このようにパーソナリティ障害にはさまざまなタイプがあり、一見すると正反対のように思えるものもありますが、
これらのパーソナリティ障害の根底には共通していることがあります。
それは「幼い心の状態」であるということです。心が未成熟で大人になりきれていないのです。
パーソナリティ障害の特徴
ではその、パーソナリティ障害に共通する特徴を見ていきましょう。
白黒思考
パーソナリティ障害の人は、物事を全か無か、白か黒か、〇か✕か、ゼロか100か、といった極端な思考で考えがちです。
真ん中がないので、急に真逆の考え方や行動になったり、ジェットコースターのように感情が起伏したりしてとても疲れます。
人との絆を築きにくい
パーソナリティ障害の人は、とても傷つきやすく繊細です。
ちょっとした言葉も重く受け止めがちで、冗談も軽く流すことができずに、傷ついたりいつまでも引きずったりします。
そのため人と接するのが怖かったり、人が信じられなかったり、人との関係性や絆を築きにくいのです。
自信と劣等感が共存している
自信と劣等感という一見真逆のものが、パーソナリティ障害の人には同時に存在しています。
心の奥底に抱えている自己否定感や劣等感を埋めるために、強気に振舞ったり自信を装ったりします。
そうしてバランスをとっているのです。
自分と他人との境界線があいまい
自分と他人との境界線があいまいで、自分と相手の立場を混同しやすいのも特徴です。
自分の感情を相手に投影したり、逆に相手の感情をもらってしまったり、自分の気持ちと相手の気持ちが混同しやすいです。
そのため周りの人たちを振り回したり、逆に周囲の人や環境に振り回されたりします。
自己愛障害を抱えている
自分へのこだわりが強く、自己愛のバランスが悪いです。
自己愛とは、人間が生きていくために重要な、自分を大切にする能力のことです。
幼い頃に、十分な愛情をもらえなかったり、逆に満たされすぎていたり、親を愛せなかったり失望したりすると、
自己愛の発達が損なわれ、自己愛が乏しくなったり、逆に歪に膨らんだ自己愛に発展します。
パーソナリティ障害の原因
パーソナリティ障害が生まれる原因が何なのかを考えてみると、やはり遺伝や環境要因が大きいと思います。
人間の人格(パーソナリティ)は、生まれてから今までの環境や人間関係、経験によって作られるからです。
一人(単体)ではつくられません。
とくに幼少期の環境は大きいと思います。幼少期の体験は潜在意識にまで刷り込まれます。
とくに「親」の影響は大きいと思います。
子供は親の背中を見て育ちます。言葉や行動、考え方などを学びます。親が思っている以上に子供は親をよーーく見ています。
親がどんな価値観を持っているか、どんな振る舞いをしているか、どんな言葉をつかっているか、どんな風に自分や他人を扱っているかなど、
さまざまなことを子供は親から受け継ぎます。
幼い頃は、常に傍にいる親こそが手本になるのです。一緒にいる時間が長ければ長いほど、思考も振る舞いも親に似るのは当然です。
私も気づいた時には喋り方も人との接し方も、親とそっくりでした。自分では気づかなかったのですが、人に言われて気づきました。
電話の対応や人との接し方や、考え方や癖なんかも瓜二つで、冷静に客観視してみると似すぎていて自分でも怖くなります。笑
無意識レベルで刷り込まれているので、意識せずとも勝手にその言葉や行動が出てきます。
克服のために
先ほどのパーソナリティ障害の特徴を見ても、おそらく摂食障害の方に当てはまることが沢山あると思います。
頷きたくなることがいろいろとあったのではないでしょうか。
ですが何もがっかりすることではありません。
このパーソナリティの異常は、性格の偏りが極端になったものだと先ほどもお話しました。
性格の偏りは人間なら誰しも皆もっているものです。捉え方によっては「個性」です。大切なものです。魅力でもあります。
ですから克服すると言っても、その偏りを全く無くすとか、特徴も癖も個性も何も無い人間を目指すとかではありません。
そうではなく、その偏りや個性に合ったライフスタイルを築き上げていくことではないかと思います。
自分のことをよく知って、精神的にも肉体的にも無理のない生き方や人との付き合い方や、仕事の仕方などを考えていくことが大切ではないかと思います。
苦しさを生んでいるのは「囚われ」です。何かに「縛られて」いるのです。
その囚われによって自分で自分を縛っているのです。
「こうでなければいけない」「こうあるべきだ」そんな考え方に囚われて、柔軟に生きられなくなっているのです。
ですからまずはそこに気づくことです。
どんな考え方や生き方が自分を縛っているのか、何が苦しいのか生きづらさを生んでいるのか、
そういうことに少しずつ気づいていって、少しずつ修正して柔軟に生きられるようにしていくことではないかと思います。
そのためにも、より多くの世界や考え方を知ったほうがいいと思います。
あまりにも視野が狭くなっているために思考にも行動にも選択の幅がないのだと思います。
より多くの選択肢を増やすために、本を読んだり、知らない世界に触れてみたり、知らない場所へいってみたり、やったことのないことに挑戦してみたり、
そうやって少しずつ視野を広げていくことも大切ではないかと思います。
どんな経験も必ず糧になります。
パーソナリティの問題や生き方や考え方について試行錯誤したり、行動したりすることが、結局はすべて摂食障害の克服にも繋がっていくのだと思いますので、
失敗を恐れず、むしろ失敗を楽しんで、沢山の学びを経験してほしいと思います。

今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
参考文献:
岡田尊司 ササッとわかる「境界性パーソナリティ障害」 (図解 大安心シリーズ)
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