こんにちは。ろぺ @rope624 です。
皆さんには「生きがい」というものがありますか?
「生きがい」とはどういったものか、考えたことはありますか?
自分にとっての喜びや「生きがい」が何なのか、自分で知っていますか?
もしも、毎朝「今日もまたつまらない一日が始まるのか…」そんなふうに思いながら目が覚めるとしたら、この記事を最後まで読んでみてください。
何かしらのヒントになるかも知れません。
生きがいの意味
そもそもまず「生きがい」とはどういう意味なのか、
毎度のことですがWikipedia先生に聞いてみました。
生き甲斐(いきがい)とは、「生きることの喜び・張り合い」「生きる価値」を意味する日本語の語彙。
出典:Wikipedia
先生によると、生きることの喜び・張り合い・価値、それが生きがいであるとのことのようです。
せっかくなので別の辞書にも聞いてみました。
いきがい【生きがい】
人生の意味や価値など,人の生を鼓舞し,その人の生を根拠づけるものを広く指す。〈生きていく上でのはりあい〉といった消極的な生きがいから,〈人生いかに生くべきか〉といった根源的な問いへの〈解〉としてのより積極的な生きがいに至るまで,広がりがある。 出典:世界大百科辞典
なるほど
「その人の生を根拠づけるもの」
この表現は分かりやすくていいなと思いました。
自分が何のために生きるのか?自分が生きる目的や生きる理由、生きることの意味
それも「生きがい」ということなのかもしれません。
神谷美恵子さんの名言
精神科医であり、哲学書の翻訳やエッセイの著者でもある神谷美恵子さんは、著書『生きがいについて』の中でこんな名言を残しています。
わざわざ研究などしなくても、はじめからいえることは、人間がいきいきと生きていくために、生きがいほど必要なものはない、という事実である。
それゆえに、人間から生きがいをうばうほど残酷なことはなく、人間に生きがいをあたえるほど大きな愛はない。
この言葉を見るだけでも、生きがいというものが人の生にどれだけ重要なものであるかがお分かりいただけると思います。
神谷さんは、精神科医として勤務していたハンセン病療養施設で、ハンセン病の患者さんたちと触れ合う中で、この「生きがい」の問題に直面したといいます。
苦しみや悲しみのどん底にあり、絶望的な状況にあってもなお希望を失わずに生き抜いている人たちと向き合いながら、
「生きがい」の深い意味や、生きがいが人生においてどれほど大切なものかをつかみとっていったのだと思います。
世界で起こった『IKIGAI』ブーム
この「生きがい」という言葉・概念は、日本独自のもので、英語圏ではそれに該当する言葉がないそうです。
なので海外でも、そのまま日本語の『IKIGAI』が使われています。
『sushi』『wasabi』『zen(禅)』『manga』などと同じく、世界に通用する日本語として追加されました。
そして少し前に、世界でもこの『IKIGAI』ブームが起こりました。
その火付け役となったのが、日本在住でスペイン人のエクトル・ガルシアさんです。
出典:NewsPicks
エクトル・ガルシアさんが書いた書籍『IKIGAI』は世界で75万部を突破するベストセラーになりました。
彼は、エンジニアとして日本で働くようになり、朝から晩まで仕事に追われる中で、
「自分がなぜここにいるのか?」「なぜ生きているのか?」人生の意味が分からなくなっていたと言います。
そんな時に、沖縄にある長寿の村の存在を知り訪れるのですが、そこで80歳を越えてもなお畑仕事をし、イキイキと生きているお年寄りの方たちの姿に感銘を受けます。
お年寄りの方たちが笑顔でイキイキと生き続ける背景には一体何があるのか?
エクトル・ガルシアさんはある概念が当てはまるのではないかと考えました。
それが『IKIGAI』でした。
好きなことや得意なことをし、さらにそれが社会からも必要とされ、収入にもつながる、それこそが『IKIGAI』なのではないかと。
この沖縄での体験を本にしたところ、たちまちベストセラーになったわけです。
『IKIGAI』を構成する要素(生きがいのベン図)
ご存知の方も多いかとは思いますが、生きがいがどんなもので構成されているか、それを表す生きがいのベン図というものがあります。
これによると、生きがいを構成する要素は次の4つで、
- 自分の好きなこと
- 自分の得意なこと
- 社会や世間が求めること
- お金になること
この4つで構成されていて、これがすべて重なった部分が生きがいであるとされています。
これは先ほど、沖縄を訪れた際にエクトル・ガルシアさんが言っていたことと同じです。
自分の好きなことや得意なことで、それが社会からも必要とされることで、なおかつ収入にもつながること、
それが『生きがい』であり、幸せや長生きの秘訣でもあるのだと。
確かに、これは納得できますし、私もできることならそこを目指したいです。
この4つが重なるその何か『生きがい』を見出せたら、幸福度も満足度も上がり、充実した人生を送れるのではないかと思います。
ただ、、
ハードル高ぇwwww
って思いません?
やはり全員が全員このベン図のような生きがいを見つけられるかというと、そうではないと思うのです。
好きなことがあっても、それがお金につながるかどうかはまた別の話ですし、得意なことがあっても、それが社会や世間から必要とされてなければ仕事としては成立しません。
ですので、初めからすべてを満たそうとする必要はないと思います。
まずはこの4つの要素をひとつひとつ書き出すことから始めてみてください。
その中で2つ重なることはないか?3つ重なることはないか?
どうしたら好きなことを少しでもお金に繋げられるだろう?自分の得意なことで社会からも必要とされることはないかな?
そんなふうに少しずつ広げていってみてほしいと思います。
まずは小さく、出来ることから始める。
それが、やっていくうちに(続けていくうちに)好きが得意になったり、
そのうちそれが、人からも必要とされることになったり、仕事やお金にもつながっていったりするのではないかと思います。
例えお金にならなかったとしても、好きなことや楽しみがあるだけで十分喜びや生きがいになりますし、
初めから、好きで得意で人からも必要とされてお金にもなる!そんなパーフェクトなことを目指さなくてもいいと思います。
まずは好きなことを、小さく始めてそれを少しずつ少しずつ広げていけばいいのではないかと思います。
茂木健一郎先生の著書『IKIGAI』から学ぶこと
生きがいについての有名な著書で、茂木健一郎先生の『IKIGAI: 日本人だけの長く幸せな人生を送る秘訣 』があります。
これは茂木先生が初めて英語で書かれた本で、それを日本語に訳したものです。世界30ヶ国28言語で出版されています。(現在はそれ以上かも知れません)
茂木先生はこの本の中で生きがいの五本柱を次のようにあげています。
- 小さく始めること
- 自分からの解放
- 調和と持続可能性
- 小さな喜び
- 「今ここ」にいること
何となく分かると思いますが、詳しく知りたい方はぜひ本を読んでみてください。
先ほども書きましたが、まずは「小さく始めること」「小さな喜び」そこからではないかと思います。
「小さな喜び」というのは日常のいたるところに溢れています。
朝起きて美味しいコーヒーを入れて飲むことも喜び(生きがい)です。
電車の中でお気に入りの音楽を聴きながら好きな本を読むことも喜び(生きがい)です。
仕事のあとの一杯のビールや友達とのお喋りも喜び(生きがい)です。
こんなふうに小さな喜び(生きがい)は日常のいたるところに溢れていて、無意識のレベルで行われています。
ですので、この見落としがちな小さな喜びに気づけるかどうかがポイントになると思います。
その為には、頑張りすぎないことだと思います。気づけるためには余裕が必要だからです。力を抜くことが必要だからです。
そうして、一日の中で小さな喜びをいくつも重ねることで、一日が持続可能なものになるのだと仰っていました。
「生きがい」は意識と無意識の対話
これはどういうことかと言うと、茂木先生が仰るには、生きがいは「意識できる目標(大きな目標)」と「無意識の目標(小さな目標)」との対話から生まれるというのです。
無意識の「小さな目標」というのは、先ほども言ったような日常の中に転がっている、小さな喜びのことです。
朝美味しいコーヒーを飲むとか、好きな本を読むとか、友達とお喋りするとか、特に意識しないでも日常的にやっていることです。
意識できる「大きな目標」というのは、人生で成し遂げたいことや夢や、目標にしていることです。
仕事でこんなことを達成したいとか、○○の国に行ってみたいとか、死ぬまでにこんなことをしてみたいとか、
そういう大きな目標です。
その大きな目標(生きがい)と小さな目標(生きがい)のバランスが大切だというのです。
確かに、どちらかだけでも不安定だったり物足りなさを感じたりするのかもしれません。
大きな夢や目標があっても、普段の日常の中に何の楽しみも喜びも見つけられなければ辛いだけかもしれませんし、
逆に、日常の些細な喜びは感じられていても、長期的な目標や夢ややりたいことが何もないのもちょっと虚しいかもしれません。
人生に物足りなさを感じるかもしれません。
日常の中にある小さな喜びを感じながら「今」を楽しみつつ、自分なりの長期的な夢や目標を持ち、未来に希望を持って生きる。
そのバランスによって、人は生きがいを見出していくのではないかと先生は仰っているような気がします。
まとめ
生きがいというものについて考えてきましたが、その答えには正解も不正解もないのだと思います。
ひとりひとり、みんな好きなことも楽しみも違います。何に価値を置くのかも違います。
結局、その人の生きがいはその人にしか分かりませんし、その人にしか決められません。
他の人が教えてくれるものではありません。
生きがいは、他人とは比較できない固有のものです。
自分なりの生きがいを、自分なりに見つけてみてほしいと思います。
小さな喜び(生きがい)からでいいのです。
まずはその小さな生きがいとともに「今ここ」を生きることなのだと思います。
大きな成功や富を得なくても、生きがいは得られます。人に認められなくても褒められなくても生きがいは得られると思います。
そもそも人間は、生まれた時、この世に誕生した時から、一人一人に価値があります。生きる権利があります。
道端に咲いている花のように、ただそこに存在しているだけでも、あなたには価値があるのだということを、どうか忘れないでいてください。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考文献:GLOBIS知見録「あなたは生きがいを持っていますか?」
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